健康を維持するために必要な睡眠の考え方【90分1サイクル信仰をやめる】

健康を維持するために必要な睡眠の考え方【90分1サイクル信仰をやめる】

日本人の平均睡眠時間は7時間43分。これは10歳以上の平均ですので社会人に限ればもっと短くなります。6時間台というのは珍しくなく、5時間台しか寝ていないという人も多いのではないでしょうか。でも、睡眠こそが健康を維持するための基本になります。

そこでここでは、睡眠意識をもう少し高めてもらうために、なぜ睡眠が必要なのかについて、心と身体の健康という視点で解説していきます。

日本人が眠れない本当の理由

日本人の平均睡眠時間は7時間43分。これはOECDが発表した数字で、29ヶ国を対象にした調査で28番目に短い時間でした。ちなみに29番目になったのは韓国で、7時間41分でした。ほぼ誤差の範囲内ですね。日本と韓国は世界的に見てもかなり睡眠時間が短めです。

反対に1番眠っているのが南アフリカで9時間22分で、2位の中国は9時間2分です。アメリカでも8時間36分と世界の国々ではかなりの時間眠っているのがわかります。なぜ日本はこのように睡眠時間が短いのでしょうか?

以前は労働時間の長さが原因だと言われていましたが、どうもそれだけではなく通勤時間の長さも影響しており、さらには最近ではスマホの長時間使用が影響を与えているとも言われています。ただ、根本的な問題は就寝時間の遅さにあります。

社会人の就寝時間は午前1時という人がほとんどです。これで朝7時に起床して6時間睡眠としている人が多いのではないでしょうか。これには1つの理由が推定できます。それは90分サイクルという考え方が影響しており、「睡眠は90分のサイクルを繰り返すからその倍数の睡眠時間がいい」と信じられているためです。

4時間30分では短く、7時間30分は長すぎる。だから6時間睡眠を選び、起きる時間から逆算して1時に就寝するというわけです。それに合わせてテレビ番組なども面白いものを1時位まで放映するわけです。

1サイクル90分という勘違いを捨てる

実はこの1サイクル90分というのは正しくもあり、間違ってもいる考え方になります。私たちには個人差というものがあり、そしてその日のコンディションや疲労度によっても1サイクルの時間が変わってきます。個人差だけでも1サイクルは50分~120分あると言われています。

もし自分のサイクルが80分だったとして、4サイクルなら320分で5時間20分ということになります。これでは十分に回復できないならプラス1サイクル眠って、6時間40分が理想ということになります。でも6時間が最適だと思って寝ているわけですから、これでは何をしているのかわかりません。

それどころか、1階の睡眠でもサイクルの長さが違ってきます。これは活動量計などで自分の睡眠を管理している人なら、なんとなく理解しているかと思います。下記はある日のわたしの睡眠を計測したものですが、きれいなサイクルになっていないことがわかります。

むしろこれでもきれいな方で、もっとバラツキがあることも珍しくありません。わたしたちは機械ではなく人間です。きちんと1サイクル90分で眠れるわけがありません。まずはその考え方を捨てましょう。

自分に最適な睡眠時間を見つける

それではいったいどれくらい眠ればいいのでしょう?残念ながらこれに正解はありません。寿命を伸ばしたいなら7時間睡眠が良いというデータがありますが、寿命が長いことと、自分に最適な睡眠時間で寝ることが必ずしも一致するわけではありません。それこそ個人差もあります。

自分に最適な睡眠時間。それは自分で見つけるしかありません。いろいろ試してみて、寝覚めがいいかどうか、その日のモチベーションは高いかどうか、仕事では集中できていたかを自分なりに調べて、最適な時間を見つけましょう。

でも、それが難しいならせめて23時に眠るようにしましょう。起きる時間から逆算して寝るのではなく、眠る時間を決めましょう。それも少し早めに設定して、目覚ましはこれまでと同じで構いません。

7時起床にしていれば最大8時間眠れるはずです。もしそこまでに自分に最適な睡眠時間がやってくれば、そこで勝手に起きるはずです。できればそこで起きるようにしましょう。起きてカーテンを開けましょう。少しボーッとして太陽の光を浴びてください。

なんとなく動けるかなと思ったら活動開始です。これで自動的に自分に最適な睡眠時間を確保できます。

睡眠環境を整えることも大切

睡眠は時間だけでなく質も重要です。質を高めるには睡眠環境を改善する必要があります。

  • 休日も同じようなリズムで眠る
  • 就寝1時間前以降はスマホもテレビもパソコンも見ない
  • お香やキャンドルなどは使わない
  • 湿度を50%前後に保つ
  • 自分に合った枕を使う

基本的にはよく言われていることばかりですが、1つだけおそらく他では言われていないことを書いています。それがお香やキャンドルを使わないということです。アロマ効果があるから使ったほうがいいとしている人もいますが、煙の出るものはすべてPM2.5などを排出します。

ある意味喫煙室で寝ているのと同じことですので、煙の出るものは使わないようにしましょう。もちろん蚊取り線香もです。日を使わずに香りを出すものがいくらでもありますので、香りが欲しい場合にはそれらを使いましょう。

あとは休日も平日も同じ時間に寝て同じ時間に起きること。寝る前に明るい光を浴びない。部屋の湿度を一定に保つ。そして自分に合った枕を選ぶことです。これだけで睡眠の質が大きく改善されます。

十分な睡眠時間があるのに疲労が取れないという人は、ぜひお試しください。

まとめ

寝れば元気になる。それができるのは20代までです。30代以降は睡眠時間をしっかりと確保して、睡眠の質にもこだわりましょう。活力のある生活はこの睡眠がすべてだと考えてください。そもそも疲れを睡眠で回復するという考え方が間違っています。

睡眠で十分に体を整えてから、疲れるようなこと(仕事や運動)をしましょう。現代人はこの考え方が逆になっています。疲れたから寝るというので、最終的に疲れが溜まりすぎて心も身体も壊れてしまいます。

まずはしっかりと寝て、コンディションを100%の状態にして起床すること。そのために十分な睡眠時間を確保したり、睡眠環境を改善したりしてください。活動をするのはそれが整ってからです。

90分1サイクルの考え方を捨てて、23時までに眠る。これを習慣化しましょう。

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